かかりつけ歯科医の有無と、新しいう蝕(虫歯)の発生や現在歯数(今ある歯の数)には、関連性があることが明らかになっています。
かかりつけ歯科医に通院し続けることで、新しいう蝕の発生抑制が可能です。また、現在歯数が多ければ多いほど、医療費全体が低いという調査結果があります。
逆に、かかりつけ歯科医がいない高齢者は、現在歯数が20本未満になるリスクが高くなるという調査結果もあります。
そこで、歯科疾患の重症化を予防するため、平成28(2016)年度診療報酬改定で新設されたのが、「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」です。
これは、厚生労働省が定める、専門性や衛生面、安全面、そして、医療機関との連携などについての基準を満たした歯科医院だけが認定を受けることができます。歯科医院内に関する事はもちろん、通院が困難な方に対して歯科治療を提供する「訪問歯科診療」の体制や実績についても求められます。加えて、改定ごとに基準が厳しくなっているため、認定されるのは全国でも多くはありません。
認定されている歯科医院では、ご来院の皆様は、基準をクリアした安心で安全な環境だけでなく、今まで以上に積極的な予防に関する口腔管理を保険適用で受けることができます。それだけでなく、訪問歯科診療により、ひとりの患者様のライフステージに応じた歯科医療・健康管理の提供が可能となるのです。