子どもの矯正は医療費控除になる?

子どもの矯正を考える際に、どのくらい痛みがあるのか、どの程度の期間を要するのかといった疑問と同時に、費用について疑問をもつ保護者様は非常に多いです。
特にご自身の幼少期に「小児矯正は高い」という情報を耳にしており、そのイメージをお持ちの保護者様がとても多くいらっしゃいますが、子どもの矯正に医療費控除は適用できるのでしょうか。
当記事では子どもの矯正と医療費控除の関係について詳しくご紹介していきます。

●子どもの矯正は医療費控除の対象?

大切な子どもの歯並びや咬み合わせの問題とはいえ、矯正にかかる費用は家計を圧迫する可能性もありますので、予め費用の目安を把握しておきたいですよね。
子どもの矯正に関しては国税庁のHPに明記されている通り、不正咬合(歯並びや咬み合わせのズレによって虫歯や歯周病のリスクが高い状態や、顎の正常な発達を阻害している状態)など、健康上のリスクがある場合は医療費控除の対象となります。
あくまで発達段階にある子どもの成長や健康を阻害しないための矯正に限って医療費控除が認められることになりますので、見た目の問題で矯正を行う場合は医療費控除の対象とすることはできません。

【参照】No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例(国税庁)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1128.htm

●医療費控除の対象になるのは何歳まで?

医療費控除の対象になるのは何歳まで?

子どもの矯正は、「発育段階にある子供の成長を阻害しないようにするために行う不正咬合の歯列矯正」に当てはまる状態であれば、何歳までが対象というような年齢の制限はありません。
咬み合わせや歯並びが悪いことによって、喋る・食べる・呼吸するといった口腔機能に問題が生じていて、これらの機能を回復するためには歯列矯正が必要と医師が判断した場合は、自由診療であっても、医療費控除に該当します。
医療費控除自体に年齢制限はありませんが、子どもの矯正に適した時期は、上顎の骨がやわらかい10歳頃までが痛みも少なく治療を行うことができる一つの目安になります。
当院でも4歳前後のお子様から小児の予防矯正を行うことができますので、お子様の歯並びや咬み合わせで不安な点を感じた場合は、なるべく早めにお問い合わせください。

●医療費控除で戻る費用は?

子どもの矯正で医療費控除の対象となるのは、不正咬合に伴って具体的に以下のような症状が確認される場合です。

  • ・顎や歯の健全な成長を妨げている
  • ・しっかりかむことができず、食事に影響が出ている
  • ・発音が不明瞭で、改善の必要がある

不正咬合によって行う矯正が医療費控除の対象となった場合は、家族全体の一年間の合計医療費が、一定の金額(一般的には10万円)を超えた際に戻ってきます。
正確な金額としては、「実際に支払った医療費の合計額」-「保険金などで補てんされた金額」-「10万円もしくは所得合計金額×5%のどちらか少ない金額」で算出された医療費控除額に、「税率(5%~45%)」を掛け合わせることで、具体的な還付金が算出されます。

具体的に夫婦と子ども1人、世帯年収が600万円のご家庭で、お子様の矯正が医療費控除の対象と判断されたと仮定してみましょう。
お子様の矯正以外には病院に通わなかったので年間医療費が歯列矯正の50万円のみ・保険補填額なしと仮定すると、所得税率は20%に該当します。
そのため計算式としては
50万円(医療費)ー0円(該当保険なし)ー10万円=40万円(医療費控除額)
40万円(医療費控除額)20%×(所得税率)=8万円(実際に戻ってくる金額)ということになりますので、参考になさってください。

●医療費控除の必要な書類

医療費控除は確定申告の際に申請します。
そのため確定申告書の作成と、給与所得の源泉徴収票の準備が必要になります。
さらに医療費控除を受けるためには、「医療費控除の明細書」を作成し、所得税の確定申告書に添付をして、管轄の税務署に提出する必要があります。
この医療費控除の明細書は健康保険組合などが発行する「医療費のお知らせ」がある場合、記入を簡略化することができますので、医療費控除の明細書の代わりに医療費のお知らせを添付してください。
但し、自由診療に関しては「医療費のお知らせ」に記載がないためご自身で「医療費控除の明細書」を作成していただく必要があります。

●医療費控除の手続き・申請方法

医療費控除の手続き・申請方法

医療費控除は毎年2月から3月に行う確定申告の際に、手続きを行います。
前年1年間の医療費を計算し、医療費の合計額から保険金などで補てんされた金額が、10万円もしくは所得合計金額×5%のどちらか少ない金額よりも多い場合は申請が可能になります。
医療費控除の手続きは、確定申告の際に医療費控除の明細書と医療費のお知らせを添えて提出することで行えます。
還付金が戻る(銀行講座に振り込まれる)のは、申請して1〜2ヵ月後が目安です。
なお、確定申告を行わなかった場合に自動的に医療費控除が受けられることはありませんので、医療費控除に該当する場合は必ず申請を行ってください。

●まとめ

歯並びや咬み合わせの問題は、呼吸や発音、食事といった口腔機能に影響を及ぼし、健康上の大きな懸念材料になりかねません。
将来的に健康を損なうリスクを防ぐための矯正は、医療費控除の対象として認められます。
詳細は歯科医による判断が必要になってきますので、お子様の矯正についてお悩みの方は是非お気軽に当院までご相談ください。

医療法人阡周会